2019年10月25日(No.2)

「偉人の名言から学ぶ投資の心得 -その1-」

古今東西の「偉人の名言」は大変投資の参考になります。今回はその中から2つ ご紹介します。

◇ ◇ ◇

1.ジャン=ジャック・ルソー
   フランスで活躍した哲学者
1712~1778年

幸福とは、良い資産、良い料理人、良い消化
(Happiness: a good bank account,     
    a good cook and a good digestion.)

ある程度お金に余裕があり、健康で、美味しいもが食べられる。

幸せは人それぞれですが、このルソーの言葉は一番実感として感じられます。ただ、この3つの内、美味しいものを食べたり、健康的な生活を送ったりするために、その道の専門家は大いに素人を助けてくれますが、肝心の良い資産づくりのためには、資産運用の専門家は大抵の場合余り役に立っていないようです。

彼らが得意とするデータ、情報、知識よりもむしろ、過去の偉人たちが残した名言の中に、私たちの長期の資産形成にも大いに参考になる知恵や哲理が詰まっているような気がします。

 

2.フリードリッヒ・ニーチェ
    ドイツの哲学者 1844~1900年

樹木にとって最も大切なものは何かと問うたら、
それは果実だと誰もが答えるだろう。
しかし実際には種なのだ。

(If he asks about something most important in many ways
for a tree, everyone would reply that that is a fruit.
But it’s a seed actually.)

この言葉を今日の日本の投資家へのアドバイスとして捉えると、資産形成にとって最も大切なものは、毎月分配型投信の分配金ではなく、将来投資元本が大きく増加する可能性を有する成長株投信である、となるかも知れません。

ベンガル菩提樹

日本の投資家の金融資産の中には、果実に期待した分配型投信が、まるで果物の老舗千疋屋の店頭のように並んでいます。それでは資産という樹木の生育は限られます。重要なのは、将来大きな樹木に成長する可能性を秘めた種を厳選し、それを植え、焦ることなく大切に育てることだと思います。

節税効果が大きいニーサやイデコはそのための苗床の様なものです。

私は、その種の一つとしてインド株投信に期待しています。そして、その種が将来、ベンガル菩提樹のような世界最大で最強の樹木に育つまでじっくりと見守っていこうと思っています。